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こんな時にはご相談を

~いの健センターが力になります~

アンカー 1

​セクハラ・パワハラに遭ったら

 セクハラ・パワハラは暴力・人権侵害でれっきとした犯罪行為です。

このような行為は、職場を疲弊させ、職員のやる気を阻害し、結果として生産性が低下し企業活動の停滞を招きます。

 企業には、安全配慮義務や就業環境配慮義務などが労働基準法や労働契約法で定められており、放置し、見ないふりをして具体的な改善を行わない場合は法違反に問われます。

 セクハラやパワハラを受けたり、見かけたときは直ちに具体的な証拠(メモ・録音など)を確保し、企業責任者や労働組合に相談をしてください。改善を進める中で、職場の信頼関係や仲間意識が強化され働きやすく、物の言える職場になります。放置し見ないふりをすることが、この犯罪行為を助長させることになります

アンカー 2

​長時間労働とメンタルヘルス

​①労働時間の長さ

 日本の労働時間について、1990年の2064時間から2015年は1734時間と、一見減っているように見えますが、これはパート労働者の増加によるものです。一般労働者は2000時間をこえ高止まりしたままです。1993年2045時間から2015年2026時間。過労死が社会問題になってからもほとんど減っていません。

 週49時間以上の労働をしている労働者の割合は男女あわせて21.3%と先進国で最悪です。

政府が決めた過労死基準と言われる週60時間以上の勤務(残業80時間以上は)は、男女で8.2%、男性では60歳以上を除き、20歳から59歳までの年代10%を超えており、30歳~49歳は15%を超えています。過労死・過労自死の予備軍が多数いるというのは言い過ぎでしょうか。

 日本の年次有給休暇の取得率は47.6%と、2001年以来5割を下回る水準です。サービス残業が横行していることを考えると、報告労働時間からさらに大幅に増えることを考える必要があります。

​②勤務中のストレス

 2013年時点でストレスを感じる労働者の割合は52.3%にも及んでいます。

「過労死」は過重な労働によって脳・心疾患を発症して死に至るのも、それによって精神疾患などにかかり、冷静は判断ができず「自死」の到るものがあります。ストレスは「過労自死」に影響を与えることが考えられます。

 自殺者のうち、勤務問題が原因・動機と推定されるのは2015年には2159人となっています。勤務問題のうち「仕事疲れ」(長時間・過密労働)が3割、職場の人間関係(パワハラ・セクハラ)が2割となっています。

​③労災認定の異常な低さ

 労働者の過酷な勤務実態に対して、実際の「過労死・過労自死」の認定されている件数は異常に低くなっています。又認定数も減少しています。

 2015年度の脳・心疾患の請求件数は795件に対し支給件数は251件、過労死は96件、精神疾患にかかる申請件数は1515件に対し472件、過労自死は93件と異常に低い実態がある。

 会社の労災隠しや基準監督署の不十分な調査もありますが、過労死、過労自死を労災と認定させるためには遺族が因果関係を証明しなければなりません。

 労災の認定率が低いのは、労災認定の貧困を表すものですが、同時にあまりにも高いハードルがあります。根本的な対策が必要です。

④​「過労死大綱」の問題点

 過労死大綱では以下のような目標を挙げています。

 *将来的に、過労死等ゼロを目指す。

 *週労働60時間以上の割合を5%以下にする(2020年までに)

 *年次有給休暇の取得率を70%以上(2020年までに)

 *メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所割合80%以上(2017年までに)

労働者の過酷な実態からすれば、目標自体が非常に低く、過労死、過労自死の根絶を目指す基準としては疑問と言わざるを得ません。

​⑤残業するのは「ダラダラしてるから」ではない

 残業が発生する理由は、「人員が不足している」「仕事量が多いため」「予定外の仕事が突発的に発生するため」など仕事や会社の都合が多数を占め、「労働生産性が低い」「自身のスケジュール管理のため」などは4%程度で、残業の多さを労働者が「ダラダラ残業」が原因としたキャンペーンは根拠がないことが明らかにされました。また、キャンペーンの中で賃金と労働時間の関連をなくせば残業が減る(残業代をゼロにすれば)も信ぴょう性が疑われるなどが明らかになりました。

​⑥労働組合や支援者はどう取り組むべきか

 労働組合にとって、明らかにされた労働実態を改善し「生き生きと働ける職場」「人権が尊重される職場」「自由にモノの言える職場」を作ることは、要求の実現と併せて重要な課題です。

 職場の労働実態をつかむために、メンタルヘルス、パワハラ・セクハラなどの実態調査やアンケート実施などに取り組むことも必要です。

 安倍内閣が進める、「残業代ゼロ法案」「首切り自由法案」などの労働法制の問題点を明らかにし、職場からの反対運動の構築も重要な課題です。

当面の緊急課題としては、労働時間の短縮改善を進めるため、過労死、過労自

死、メンタル不全の大きな要因になっている長時間労働の改善をめざし、36協定の見直しを進め最低でも45時間以内の再協定と特別条項の廃止をめざします。

アンカー 3

​サービス残業(ただ働き)の根絶を

 「残業時間を過少に申告させる、(一方的にカットする)」「規定以外の残業は認めない(何時間働いても○○時間以上は認めない)「10分~15分までは残業代を払わない」のなどの行為:サービス残業(ただ働き残業)は労働基準法違反で企業の違法行為です。

 年間の労働時間は各種統計から200時間~400時間にも及ぶと考えられています。

職場では「みんなやっているから」「私は仕事が遅く早くできないから」「申請すると嫌味を言われるから」等から残業を申告しない職場風土(職場文化)がありませんか?

 申告しないことが、違法行為を野放しにしていることを、みんなで確認し職場風土(職場文化)を改善しましょう。

 また、「マクド・・・」「スカイ・・・」「shop・・」など名ばかり管理職の残業不払いが話題になりました。うちの職場は関係ない? 実態を確認してください。

 残業代を払わなくていいのは、「労働条件の決定その他労務管理に経営者と一体的な立場にある者」です。課長・店長・師長などの名前がついているので不支給になっている場合も残業代の支払いが必要です。

アンカー 4

​労災申請、どうしたらいい?

 労災保険制度は、労働者災害補償保険法に基づき、業務災害や通勤災害による、負傷、疾病、生涯、死亡等に対して保険給付(補償)を行う制度です。労災保険は国が管掌することとされており、具体的には厚生労働省とその傘下の都道府県労働局、労働基準監督署が運営をしています。労働者(すべての労働者)を一人でも使用する事業主は、労災保険に加入義務があります。かりに、会社が労働保険の届け出や加入手続きをしていなくても、労働者は労働保険の適応を受けることができます。

 労災が被災労働者の過失によって発生した場合も給付を受けることができます。また、民事上の過失相殺や素因減額も問題になりません。

 

申請時の問題については

①請求手続きを事業主が代行する場合

  提出する前に内容の確認を必ず行う。

②事業主の同意や協力を得られない場合

 労災請求は被災労働者に認められた権利で、事業主や会社の許可・承認や同意は必要ありません。

 申請に行くと労基署で「事業主の承認印をもらってきてください」と言う説明を受けます。請求用紙の「事業主の証明」は雇用関係が成立することを証明するもので、事業主に許可するかの権限を与えたものではありません。事業所の証明欄が空白でも請求はできます。

  

 押印拒否や不当な引き延ばしの場合は、文書で申し入れをしましょう。

​文例参照→横WORDマークをクリックすると文例(ワード版)が出ます。

  「労災かくし」「労災飛ばし」等の会社対応、「労災不支給」などの国側の対応については、当センターまでご相談ください。

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